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読んだ本から(4)

そして音楽を書く目的は何か。 勿論、目的などを扱っているのではなく、音響を扱っているのだという人もあろう。 そうでなければ答えはパラドックスの形をとらねばならない。 すなわち目的に満ちた無目的性、或いは無目的活動である。 しかしこの活動は生の肯定であり―混乱から秩序をもたらせたり、創造に於ける改良を示唆する一つの試みではなく、単に我々が生きている当の生活に目覚める一つの方法なのである。 我々の生活は、一度我々の知性や願望を遠ざけ、自から進んで為すにまかせるなら、非常にすばらしいものなのである。 『ジョン・ケージ ジョン・ケージ著作集』

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「人類」「言語」「ナナフシ」「記号の解釈過程」の言葉を使って「棚」について認識論の考察をして下さい。 「棚」という言葉は、人類が言語を使って概念化し、ナナフシとして捉えることができるものであると考えられます。しかし、記号の解釈過程によって、「棚」が異なる人間によって異なる意味を持つことがあることが明らかになります。それぞれの人間は、自分自身の経験や文化的背景に基づいて「棚」を解釈します。したがって

その一生のほとんどを、この狭苦しい賃貸住宅で過ごすであろう哀れな猫。 うわあうわあと、私に向かって奇妙な声で啼く。 その意味は(私の理解する範囲において)単純で、遊んで欲しい、オヤツが欲しい、トイレが汚い、水が欲しい、撫でて欲しい、などである。(表現にはジェスチャーも含まれる) 猫は、それらの享楽が、わたしや妻から与えられなければ、自らの力では決して手に入らない物であること、この狭苦しい部屋で、そ

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