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しるし

全体が大きな印になっているということがある。

身体を大きく伸ばして測ってみても全然足りない、もっと大きな印だ。

それはそれは巨大な、大きな渦巻きに見える。

骨の隙間から、炭酸水が出すみたいな音が聞こえる。

その内に目の前も光の粒で真っ白、何も見えない。

ところで、「大きな渦巻き」をそれと見るには、ずいぶん高いところから見下ろさなければならないが、辺りには高台はおろか、どこまでも続く平地しかない。

全体を見ることができないのに、それが大きな印であるということをどこで知ったのだろうか。

ぼんやりと考えながら、何とはなく目の前の光の粒を手に掴んでみた。

ビリビリと痛みが走る。

ああ、これは、音の粒子が指紋の間から手の中に入り込んでしまったんだなと思った。

音の粒子が体内に入ってしまった場合の人体への影響というのはどんなものだろうか。

もし身体に悪影響があったら、と思うと、光の粒を触ったことを後悔した。

特に骨の中に音が入ってしまったら、何となく身体に良くないような気がする。

早めに水をたくさん飲んで、砂の中に1時間もいれば、行き場を無くした音は地面の下に出て行くだろう。

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