top of page

鹿とナタ(2010/04/13)

鹿島神宮に行ったら、鹿に親指の爪の付け根を噛まれた。

しばらくして、新しい爪が著しく変形した状態で生え、爪の生え際の形がそれ以前とは違った形になった。

それを見た彼女が、自分の人指し指を見せて、子供の頃に父親のそばでナタで遊んでいて指を切り、やはり爪の生え際の形が永遠に変わってしまったことを教えてくれた。

父親は巻いていた手拭いを外し、泣いている彼女の指にそれを硬く巻きつけて強く押さえ、大声で母親を呼びながら、田んぼから家まで彼女を抱えて走った。

その頃、まだ右と左の区別がつかなかった彼女は、傷がある方の手が左、傷がない方の手が右、というやり方でそれを覚え、左右が分からなくなった時は、中指で人差し指の傷を撫でると、それが左であることが分かった。

関連記事

すべて表示

チェルフィッチュ/藤本由紀夫さんなど(2011/02/28)

土曜日 午前中電子レンジでできるシュークリームをみーちゃんと作ってみた。 シュークリームを作る上でよく聞く唯一の難関「生地が膨らまない」に若干引っかかるも、 一応シュークリームの体は保たれたものが出来たので、まあよしとしよう。 また作ってみようと思う。 午後から水戸芸術館でチェルフィッチュ「ゾウガメのソニックライフ」を観る。 正直数回コックリしてしまったのだけど(みんなに聞いてみたが全員一回はコッ

野良猫(2011/05/10)

地震や原発の件と住むことについて考えている。 ところで、みーちゃんと暮らすおれたちのアパートはとんだカオスだ。 主に衣服と布団でごちゃごちゃに散らかっている。 コンビニで「ブルータス」という雑誌の住居特集を見た。 正直に言えば、こういった雑誌に載っているような住居を羨ましいと思う部分もある。 あるが、そういった住居を我々が手に入れたとしても、 雑誌に載っている時点のキレイな状態を維持する自信がない

呼吸(2011/09/22)

ふと思ったのだが、 普通、「生きている」という状態は「息をしている」ことの上位概念というか、 「息をする」ことは「生きている」ことの派生的な現象と何となく考えられていると思うが、 実は全くの逆で、「呼吸」がまずあって、そこに生きている状態が現れる、という方がどちらかといえば正しいのではないか。 もちろん「呼吸」というのは酸素を吸って二酸化炭素を出すというような限定的なことではなく、 あらゆる種類の

bottom of page