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読んだ本「芝生の復讐」
"わたしが彼に向かってゆっくり手を振ると、彼もゆっくりと手を振ってそれに答えた。私たちが手を振る動作は、私たちの腕を起点にするとても遠い旅のようで、それはさながら二人の人間がふたつの別々の町にいて、そこから手を振っているような感じだった。そう、タコマとセイレムの町でそれぞれ...
2017年2月24日読了時間: 1分
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読んだ本「メルロ=ポンティと病理の現象学」
"ベルクソンによれば、哲学的な主体は、純粋な精神であるどころか、現在という特定の時制に本質的に位置づけられている。時間の流れ(「持続」)の一局面に位置づけられることで、人間は精神になるのではなく、自分の「身体」と当の身体が関わる「外部世界」を発見する。このように、ベルクソン...
2017年2月10日読了時間: 2分
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読んだ本「幼年期の終り」
"ではこれが、人類の終焉なのか――ジャンは思った。彼の胸中にあるのは、あらゆる悲しみを越えた涯に横たわる、ある諦観だった。これが人類の終末なのか――いかなる予言者も予見しなかった終末、楽観主義と悲観主義とをともに退ける終末。にもかかわらず、この姿は妥当なのだ。それには、偉大...
2017年2月10日読了時間: 1分
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読んだ本「模倣の法則」
いずれにせよ、我々個人がますます類似していくと言うことを一致して認めなければならない。類似は個人の独自性を阻害するのではなく、独自性を促進し、それを養うものである。個性の増大に反するのはただ一人の人物の模倣であり、全ての点についてその人物をモデルにすることである。しかし、誰...
2017年1月31日読了時間: 2分
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読んだ本
その中でも徹底していたのは、ルイ十六世時代の財務総監を務めたチュルゴである。彼は奇想天外なタイトルを持った書物の模型を木で作り、それらの実在しない本で自分の執務室の書棚を飾ったという。ちなみに、そのうちの一冊の表題は、『簡単な問題を複雑にする法』というものだった。...
2017年1月22日読了時間: 1分
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読んだ本
さらにこんなことが考えられるだろう。普通の人間にとって、もっとも強い憧れの的でありながら、同時に完全に現実的な存在となるのは、手の届かない人々である。誰でもイギリスの女王やその妹の大公妃や、アメリカ大統領の元夫人や、有名な映画スターのことを知っている。ということは、つまり、...
2017年1月19日読了時間: 2分
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読んだ本
「もちろん、常識的な考え方をしている人間は非常に多い。そういう連中はたとえ理性的な接触を保つことに失敗しても、この海のプラズマを、つまりプラズマの中から一昼夜だけ飛び出してきてふたたび消えてゆく気まぐれな生きた形成物を研究しさえすれば、物質の秘密を解き明かすことができると信...
2016年12月25日読了時間: 2分
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粘土をこねていたら指が切れてしまった。
「粘土をこねていたら指が切れてしまった」という文があったら、読んだ人は「粘土の中に折れたカッターの刃でも紛れ込んでいたのだろうか」と考えるだろうか。 粘土のような柔らかな物を触っていて突然に指が切れたら、例えば包丁を握っていて指を少し切ってしまう、などということよりショック...
2016年11月3日読了時間: 2分
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読んだ本から(5)
現実そのものなどない。われわれにとっての現実として与えられ、われわれの知覚、思考、介入の対象として与えられているものの、種々の布置があるのだ。現実は常にフィクションの対象となる。つまり、見えるもの、言いえるもの、そして為しえるものが結び合わされる空間の構築の対象となるのだ。...
2015年6月10日読了時間: 2分
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読んだ本から
したがって、真の批判の批判は、批判の論理をもう一度逆転させることではありえない。 それは、批判が用いている諸概念、諸手続き、これらの概念及び手続きの系譜、そしてそれらが社会的解放の論理と絡み合ってきた仕方を再検討することを通じて行われる。...
2015年5月30日読了時間: 1分
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読んだ本から
ユンクはインディアンの伝説に通じたひとりの神父の考えを紹介している。 「すでに第二次大戦前の、原子とロケットの実験時代がまだはじまらないずっと前から”第四の時代”がまもなく始まるだろうということが、プエブロ・インディアンの間の話題になっていた。...
2015年5月30日読了時間: 2分
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読んだ本から(4)
そして音楽を書く目的は何か。 勿論、目的などを扱っているのではなく、音響を扱っているのだという人もあろう。 そうでなければ答えはパラドックスの形をとらねばならない。 すなわち目的に満ちた無目的性、或いは無目的活動である。 ...
2015年4月28日読了時間: 1分
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読んだ本から(3)
免疫システムは細菌やウイルスなどの異物の侵入から体を守ってくれるが、このシステムにとって重要なのが「自己」と「非自己」を区別する能力である。その能力を持つよう進化してきたわけだ。だから、他人から移植された組織や器官は拒絶する。免疫システムは、極めて柔軟性が高く、反応も迅速で...
2015年4月28日読了時間: 1分
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読んだ本から(2)
水牛や穀物倉や病気はそれ自体で存在するものだから、妖術はそれの存在については責任がない。 しかしながら、それらの原因が、ある特定の個人に対して破壊的な関係に置かれたという特定の状況については妖術に責任がある。 いずれにしても穀物倉は崩れ落ちたであろう。 ...
2015年4月28日読了時間: 1分
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読んだ本から(1)
私の夢は私自身であり、私の生活、私の世界、他人が自分勝手の理由や目的の為に作った理論的構造とは異なる私の全現実であるという事実である。 それは、フロイトの夢ではなくて、私自身のものなのだ。 私は閃きのように、その夢が何を意味したかを了解した。 ...
2015年4月28日読了時間: 1分
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「なめらかな社会とその敵」について(2013/02/09)
やっぱりいくら時代が下っても、人間はあんまり変わらず、政治的な立場を表明したり、ケンカしたり仲直りしたり殺し合ったりし続けるものなんだろうと思っていたんだけど。 「なめらかな社会とその敵」という本を読んでいる。 ここ5年位ぼんやり考えていながらも知能が足りず何も実行でき...
2015年1月27日読了時間: 3分
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怖い、かわいい、怖い、かわいい、怖い
妻がちょっとした手術の為3泊4日で入院していた時のこと。 猫と一緒に眠っていると、朝方4時頃突然目が覚めた。 ドアのわずかな隙間から、片方の目だけ出した女がこちらを覗いている映像が急に頭の中に現れたのである。 つまり夢なのだが、前後の脈略なく、その瞬間だけが突然現れたのでと...
2014年12月23日読了時間: 2分
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